介護職としてより良い仕事をしていく上で重視したいのが、多職種との協力である。人間は年齢を重ねていく中でで臓器を始め様々な機能が衰えていき、病気などのリスクが高くなっていく。介護職は基本となる介護業務を行うだけでなく、こうしたちょっとした変化に目を配らせて介護度の進行予防や病気の早期発見などに務める必要があるのだ。
しかし、病気や怪我は医療の分野となるため、専門的な知識を持っていない介護職では判断ができないケースもある。多職種との協力はお互いが持つ知識を共有することが目的だが、専門分野が違うこと対立してしまうことも珍しくない。

スムーズな協力をしていく上で必要となるのが、多職種同士の歩み寄りである。最初から自分達の仕事のことを理解してもらえない、自分達とは違うと諦めて距離を空けていれば、いつまで経っても関係を良くすることはできないだろう。
多職種間の溝があっても、自分から積極的にコミュニケーションを図って粘り強く理解を求めることで改善が図れるはずだ。

看護師を始めとした医療従事者の中には、自分の中で格付けをしている人も少なくない。本来であれば職種による優劣などないものだが、介護の仕事に対する間違ったイメージで自分達の方が立場が上という意識で接してくる人もいるようだ。
多職種の協力はお互いが同じ立場でいることで初めて成り立つものなので、まずは自分自身も相手も双方の意識を変えることが大切だ。とはいえ、言葉で自分の正当性を主張しても衝突を生むだけなので、仕事を通して認めさせることが重要になる。